実家の草刈り道具は、買ったあとが長い|電池と手入れと、居間に残した箱

実家の草刈り道具は、買ったあとが長い|電池と手入れと、居間に残した箱 親と実家

実家の母屋の玄関に、草刈りの道具が並んでいる。居間には、その道具が入っていた箱が積んである。

数えてみると、妻に見つかれば間違いなく叱られる量だ。

五月の終わりにまとめて買い、そのあとも少しずつ買い足した。使ったのは、四か月あまりで四回。それでも、元は取れたと思っている。

ただ、道具は買って終わりではなかった。置き場所、電池、手入れ、冬の間のしまい方、いつか要らなくなったときの手放し方。買う前には考えていなかったことが、買ったあとに順番に出てきた。

買ったのは、草を刈る道具だけではなかった

昔ながらの草刈りがまと剪定鋏では、体が続かなくなってきた。そこから、マキタの18Vの電池で動く道具をそろえ始めた。手元に残っている注文の記録を並べると、こうなる。

  • 先端を付け替えられる草刈りの本体と、その先に付ける部品(金属の刃、ナイロンコード、地面の草を挟んで切るヘッジトリマー)
  • 手で持つ小さな垣根用のヘッジトリマー(柄の長い垣根用は、父が健在のころに買った物を今も使っている)
  • 刈った草や落ち葉を吹き寄せるブロワー
  • 高い枝を切るポール付きのチェーンソーと、電動の剪定ばさみのセット
  • 畑だった場所の草の根を断ち切るつもりで買った、小さな耕うん機
  • 電池2個と充電器
  • 刃の洗浄スプレー、さび止めの油、チェーンソー用のオイル、虫よけのスプレー

道具そのものより、消耗品と周りの物のほうが品数は多い。

道具を替えても草の戻る速さは変わらなかった話は、一か月前に刈った草が、もう元に戻っていたに書いた。今回は、その道具を買ったあとの話である。

置き場所は、母屋の玄関に決まった

実家の居間に積んだままの、道具が入っていた段ボール箱

道具は、母屋の玄関に置いている。

置いてみると、玄関はちょうどよかった。適度な広さがあり、近くにコンセントがあるので充電器を置ける。昔ながらの日本家屋で、戸は引き戸だから、道具を抱えたままでも出し入れしやすい。柄の長い道具も、ぎりぎり玄関の床に収まる。

困っているのは、箱のほうだ。

道具の箱は居間に並べたまま、まだ片付けていない。使っている様子を動画に撮ってみようかと考えた時期もあったが、機材も技量もなく、今回はあきらめた。箱は、いずれフリマアプリで手放すことになったときのために取ってある。ただ、量が多い。どこかで処分しなければならないと思っている。

母は、この道具を使わないと思う。それでも一つだけ、手を借りていることがある。

父が健在だったころ、父も電動工具を使っていて、母はその電池の充電をしていた。だから今も、作業を終えて帰るときに、電池を差し替えて充電を頼んでいく。

ただ、充電したまま母屋を空けるのは気になる。母が寝てしまってから充電が続くのも同じだ。そこで、母が起きている間に充電を済ませてほしいと頼むようにした。

使ったのは四回。それでも元は取れたと思う

いちばん出番が多いのは、先端を付け替えられる本体に、ヘッジトリマーを付けた組み合わせである。チェーンソーは一回しか使っていない。

地面の草を刈る先端は、三つ試した。最初は金属の刃で、よく刈れたが、跳ねる小石が怖かった。次に、金属の刃の代わりにナイロンコードを付ける部品を買った。金属ではないので、安全性が高いだろうと期待していた。

草は、思っていたよりよく切れた。地面に食い込ませるように刈ったり、塀や縁石の際を刈ったりするのは、むしろ得意かもしれない。ただ、コードを高速で回して叩きつける方式なので、小石に当たるとよく飛ぶ。

道路に面した場所を刈るときは、近所の車に気を配り、人が通るたびに手を止める。そこで小石を飛ばせば、トラブルになりかねない。そう判断して、地面の草もヘッジトリマーで刈ることにした。

ヘッジトリマーは、はさみのように刃を噛み合わせて切る。速度の調整がしやすく、回転を上げなくても十分に切れる。回転を上げれば作業は早く進むが、飛び散りを気にする場所では遅くていい。電動なので音も小さく、近所にも許してもらえる範囲だと思っている。

手で持つ垣根用は、最後に買い足した。それまではコード式を使っていたが、専用のコードを何度も切ってしまい、そのたびに買い直していた。電池はすでにあったので、思い切って充電式にした。その初日に親指を切ったことは、前の記事に書いたとおりである。

一つだけ、買わなければよかったと思っている道具がある。耕うん機だ。

父と母が野菜を作っていた場所は、長く手が入らないうちに草で覆われ、土の中には根が張り巡らされていた。その根を断ち切りたくて買った。

18Vの電池で動いているとは思えないほど、力はあった。ただ、根が多く、すぐに刃に絡みつく。そのたびに止めて、取り除かなければならなかった。それでも、耕し終えたときは、ある程度満足していた。

それが、大きな間違いだった。あとで草刈りの動画を探していて、土は掘り起こしてはいけない、という話に行き当たった。土の中には無数の草の種が眠っていて、掘り起こせば目を覚ます、という内容だった。

その話のとおりになった。耕したあと、そこはあっという間に、前よりも深い草むらに戻った。

使った回数だけ見れば、元は取れていない。耕うん機に至っては、手間を増やしただけだった。けれど、同じ範囲を業者に頼む場合と比べると、もう十分に取れていると感じる。体力が落ちた分は、道具に頼るしかない。

電池を一つの規格にそろえた

実家の棚で充電器に差した電動工具の電池

道具を選ぶとき、いちばん気にしたのは電池だった。

最初に買った草刈りの本体は、マキタの18Vの電池で動く。マキタ純正の電池が欲しかったが、値段が高い。評判を調べたうえで、国内のメーカーが保証を付けている互換の電池を2個買った。

ポール付きのチェーンソーと剪定ばさみは、海外のメーカーのセットである。通販では「マキタ互換」として売られていて、マキタの18Vの電池が差せる。耕うん機も同じ売られ方をしていた海外製だ。チェーンソーのセットには別の電池が2個付いていた。それでいて、セット全体の値段が、互換の電池2個の値段より安かった。原価の内訳はどうなっているのか、不思議に思う。品質も少し心配になった。

付いてきた電池は、マキタの道具には使えない。逆に、海外製の道具には、手持ちの互換の電池が問題なく使える。付いてきた電池は、セットに付属していた充電器で充電している。

マキタの物なら間違いない、というのが使ってみての感想だ。ただ、素人がちょっと使いたいという目的なら、海外製も値段を考えれば十分ありだと思う。比べなければ、十分に使えるレベルである。この先も、マキタの18Vの電池が使える道具を選ぶつもりでいる。

電池については、調べて知ったことが二つある。

一つは、純正でない電池の扱いだ。製品評価技術基盤機構(NITE)は、電動工具用の非純正バッテリーパックが充電中に発火した事故を取り上げ、安全性が確認されていない製品もあるとして、購入時の注意を呼びかけている。

互換の電池を選ぶときは、国内の販売元が電気用品安全法の手続きと製造物責任保険を示している物にした。それでも、純正と同じだとは考えないほうがいい。私が充電の時間を母の起きている間に限ってもらったのも、そのためである。

もう一つは、捨てるときのことだ。家電量販店などにある充電式電池の回収箱は、一般社団法人JBRCの仕組みで、回収の対象は会員企業の製品に限られる。会員でないメーカーの電池や、メーカーの分からない電池は対象外で、メーカーか自治体へ相談することになる。私の互換の電池は、販売元が自社の製品の回収を受け付けていた。海外製のセットに付いてきた電池の出し先は、まだ確かめていない。

道具を増やしてから、要らなくなったときの処分の方法がずっと気になっていた。大きな道具はなるべく避けるようにしているが、手放しにくいのは、本体より電池のほうかもしれない。

手入れは、洗って油を吹くところまで

洗って油を吹いたヘッジトリマーの刃と刃のカバー

刃の洗浄スプレーと、しまうときのさび止めの油は、道具と一緒に買った。

作業を終えたら、洗浄スプレーで刃を洗い、そのあと油を吹く。本当は、洗浄液を一度拭き取ってから油を吹いたほうがいいのだろう。そう思いながら、そのまま油を吹いている。そこは手抜きだと反省している。

ヘッジトリマーには、グリスも要る。買った当時は品薄で手に入らず、購入を見送った。今なら普通に手に入るかもしれない。

ある農機メーカーがヘッジトリマーの作業後の手入れとして挙げているのは、手袋をして刃を清掃し、傷みがないかを見ること、刃の合わせ面に粘度の低い油を差すこと、刃を動かす部分に決まった使用時間ごとにグリスを入れることだった。私の手入れは、その半分ほどしかできていない。

秋の作業を終えれば、今年の出番はひとまず終わる。最後の作業のあとは、念入りに洗って油を塗り、新聞紙で包んでしまおうと考えていた。

新聞紙で包むのが正しいのかは、調べても分からなかった。調べた範囲の手入れや保管の説明に、新聞紙は出てこない。並んでいたのは、刃の清掃、注油、刃のカバー、湿気の少ない屋内での保管である。紙は湿気を吸うが、吹いた油も吸う。包むかどうかより、先に刃のカバーと置き場所を確かめたほうが早そうだ。

道具は体力を補ってくれるが、重さは体が受け止める

先日の作業で、ポール付きのチェーンソーを使った。

役目は十分に果たしてくれる。ただ、重い。続けて使っていると、体力を奪われていく。それでも、父の代からある柄の長いヘッジトリマーと持ち替えながら作業を続けていたところで、ある瞬間に腰が限界を迎えた。ぎっくり腰である。

もともと腰痛はあったが、ぎっくり腰は久しぶりだった。目まいがして、血の気が引く思いがした。帰りは車に乗り込むのも大変で、帰り道の薬局で湿布と、疲れに効くというドリンク剤を買った。しばらくは、湿布と痛み止めを手放せなかった。

指を切ったときは、便利な機能の使い方が原因だった。今回は違う。道具が楽にしてくれるのは、刈る、切るという手の作業までだ。道具を持ち上げ、支え続ける重さは、そのまま自分の腰に残る。

次に必要なのは、安全ベルトと、梯子を木に結びつけるバンドだと考えている。大きな木も、自分で切ろうと計画しているからだ。梯子は大工道具の中にあるので、使えるかどうかを確かめれば、買わずに済みそうだ。

去年、実家の庭木を造園屋に切ってもらったときは、職人が機械の腕の先の箱に乗り、上から順に切っていった。ポール付きのチェーンソーは、そもそもそのとき残った大きな木のために買った物だ。地上でも扱いに苦労したものを、梯子の上で使えるのか。そこが、いちばんの課題になっている。

買う前に見ていたのは、切れ味と値段だった。今は、その前に三つを見る。電池がほかの道具と共通か。続けて持っていられる重さか。要らなくなったとき、本体と電池をどこへ出せるか。

居間の箱は、まだ片付けていない。

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