定時のあと

親の老い

親がお金の話を避けるとき|母は「もしもの時には使え」と言う

母は、お金の話になると話題を変える。通帳を見たと伝えた日の第一声は「なぜ見たのか」だった。仕送りは全部使い、ずっと続くと思っていたという。子が親の固定資産税を払うときの注意も調べた。
親の老い

一人暮らしの親の冬支度|一年しまっていた暖房器具を、今年も母が扱えるか

寒くなると、実家で一年しまっていた暖房器具を出して動くかを確かめる。同じ時期に買った我が家のカーボンヒーターは付け根から折れていた。器具の点検とあわせて、母が今年も一人で扱えるか、「大丈夫」の基準をどう動かすかを考えた。
親の老い

親の介護認定の調査に、私は立ち会わなかった|家族がいると軽く見られると思っていた

母が初めて介護認定を受けたとき、私は訪問調査に立ち会わなかった。家族がいると軽く見られると思ったからだ。次の更新に向けて調べ直すと、介護者の有無は区分を変える理由にできず、手引きは一人暮らしの人にも家族の立ち会いを求めていた。
親と実家

実家の庭木を切ったら、幹の中から鎖が出てきた|残りの木は、重機が届かない

落ち葉のことで近所から言われ、実家の庭木を10本ほど造園屋に切ってもらった。いちばん太い裏の木では、昔祖母が犬をつないでいた鎖が幹に食い込んで残っていた。残りの木は重機が届かず、費用は昨年の3倍ほど。田舎の当たり前が変わっていく話を書いた。
親の老い

親の通院の足が続かなくなる前に|割引のタクシー券と、雨の日のバス停まで20分

通院にコミュニティーバスを使う母が、雨の前日に大変だと漏らした。バス停までは母の足で20分。割引のタクシー券を迷わず使っていた時期もあり、乗合タクシーは母の病院へ行かない。今の形が長く続かない前提で、次に考える三つを整理した。
親の老い

一人暮らしの親の夕食に、冷凍の麺をすすめた|火を使わない便利さと、停電の日に止まるもの

麺類が好きな母に、スープと一緒に凍った冷凍の麺をすすめた。次の買い物で、母のほうからあれはどれだったかと聞いてきた。電子レンジなら火を使わずに済む。目の見えない義父もレンジで食べている。ただ、電気が止まった日には、その便利さもそのまま止まる。
親の老い

母が脚立を出して、剥がれた扉を直そうとしていた|高い所の作業を止めたあとに残るもの

実家へ行くと、大工小屋の前に脚立と壁紙が出してあった。母が、2mを超える高さの剥がれた扉に自分で貼ろうとしていたらしい。上る前に止めたが、母が気にしているのは壁紙ではなく、傷んでいく建物のほうだった。止めるのは一度では終わらない、という話を書いた。
親の老い

目が見えない親の携帯電話をどう選ぶか|義父の条件は、押して分かるボタンだった

目がほとんど見えない義父が、長く使ったガラケーを替えることになった。電池・保守の終了・3Gの終了が重なり、条件は「押して分かるボタン」の一つ。選んだのはガラケーの形をした端末で、義父はボタンに立体のシールを貼って押し分けている。画面を見ない人の携帯電話の選び方を書いた。
仕事

男性が親の介護で仕事を休むとき|「家族の誰かが代われる」という前提

親の用事で休むと言った男性に、配偶者に頼めないのかという問いが向けられることがある。若いころに見た先輩とのやりとりから、その問いに入っている「家の中に空いている人がいる」という前提と、休む側・聞く側それぞれで私が決めていることを書いた。
人生後半

人と会わなくなると老けるのか|お盆に感じた、若さの分かれ目

お盆に会った同級生の母が、同じ年代なのに別世代のように若々しく見えた。運動だけでは説明できない差を考えると、外へ向かう予定や人に会う理由が残っているかどうかに行き着いた。母の交流はヘルパーと配食の人だけになりつつある。自分自身の老いを比べる前に、外へ向かう予定の数を見ておきたいと考えた。