実家の排水が詰まって、業者は「確認だけで50万円」と言った|紹介の水道屋は、その日のうちに5千円で直した

実家の排水が詰まって、業者は「確認だけで50万円」と言った|紹介の水道屋は、その日のうちに5千円で直した 親と実家

昨年の8月の終わりごろ、母から電話があった。お風呂のお湯が、急に流れなくなったという。台所の流しも流れないと言っていた。

私はすぐには実家へ行けなかった。そこで、水まわりのトラブルを扱う業者に連絡し、母のいる実家へ行ってもらった。

業者から返ってきた答えは、確認するだけで50万円、場合によっては100万円ほど、というものだった。結局、詰まりは別の水道屋さんが、その日のうちに5千円で取り除いてくれた。

この記事では、そのとき何が起きたかと、親の家で水まわりの業者を呼ぶ前に確かめておきたいことを書いておく。

風呂も台所も、急に流れなくなった

母からの電話は、お湯が流れないという話から始まった。聞いていくと、お風呂だけでなく、台所も流れないという。

一か所だけなら、その排水口の詰まりかもしれない。けれど、風呂と台所の両方となると、家の外の排水管のどこかで詰まっている可能性がある。素人の私にも、それくらいの見当はついた。

ただ、その日の私は、すぐに実家へ向かえる状況ではなかった。母は一人で、水が流れない家にいる。台所やトイレは母屋の方で済ませられたが、お風呂は我慢してもらうしかない。何日も放っておくわけにはいかなかった。

業者は、ネットで実家の地域の名前を入れて検索し、口コミの評判が良さそうなところを選んだ。電話をかけ、事情を話した。まずは現場で状況を見て、見積もりを出してほしい。そう伝えて、実家へ行ってもらうことにした。

現場で応対するのは母になる。ただ、連絡したのは私である。結果の報告とその後のやり取りは私がするので、私に連絡してほしい。業者には、そう頼んでおいた。

業者は来たが、何も見ずに帰った

水が溜まったまま流れない台所の流し

しばらくして、業者に電話で様子を確かめた。

原因は分からない、という答えだった。確かめるには、下水管を掘り起こす必要がある。確認するだけで50万円かかる。木が生い茂っていて、場所が悪ければ木を伐採しなければならない。そうなれば100万円ほどは見てほしい、と言われた。

あとで母に聞くと、業者は来たには来たが、排水口も管も見ていなかったという。何の作業もしないまま、話をして帰ったそうだ。

電話の応対にも、少し乱暴な雰囲気があった。ただ、実家にいるのは母一人である。相手がどういう人か分からない以上、怒らせて面倒なことになるのは避けたかった。年寄りの家でお金もなく、予算もないので検討します。そう言って、その場は返事を保留した。

現場を見ていない業者が、確認だけで50万円と言い、伐採まで含めて100万円と言っていたことになる。それでも、その場で何かが決まることはなかった。やり取りは私とする、と先に伝えてあったからだ。もし母が一人でその話を聞き、その場で返事を求められていたらと思うと、少しひやりとする。

造園屋さんに相談したら、その金額はおかしいと言われた

そのころ、実家の庭木の伐採を造園屋さんにお願いしていた。真夏の作業を避けたいので、9月まで待ってほしいと言われていたところだった。その伐採のことは、実家の庭木を切ったら、幹の中から鎖が出てきたに書いた。

木を切る必要があると言われたので、造園屋さんに電話をかけた。事情を話し、伐採の予定を早めてもらえないかと相談した。

造園屋さんは、その金額はおかしい、と言った。そして、知り合いの水道屋さんを紹介すると言ってくれた。

運よく、その水道屋さんはその日のうちに来てくれた。

水道屋さんは、まず外の排水ますを開けた。長いワイヤーの先にブラシの付いた道具をパイプに通し、引っかかるところを突いていく。しばらくすると詰まりが崩れたようで、水が一気に流れた。風呂も台所も、何事もなかったかのように元に戻った。

詰まっていたのは、台所から流れた食材のかすだった。流れなかったのは、結局その1日だけで済んだ。

その作業を見る限り、木を切ることも、下水管を掘り起こすことも必要なかった。水道屋さんも、最悪の場合はその可能性もあるが、最初から掘り起こすことはしない、と話していた。

排水ますは、草むらの中でもすぐに見つかる場所にあった。最初の業者は、はじめから見るつもりがなかったのではないかと思う。

いくらですかと聞くと、5千円でいいと言われた。

断る電話も、母が家にいることを考えた

テーブルに置いた携帯電話と、開いた手帳

水道屋さんを紹介してもらった時点で、私は最初の業者に電話をかけ、依頼を断った。

いつもの私なら、もっとはっきり断るところである。けれど、相手は母の家の場所を知っている。逆恨みされて、母に何かあっても困る。だから言い方を抑え、丁重にお断りした。

改めて考えると、おかしな話だったことは確かだ。年寄りだけの家なら、仕方がないと思って頼んでいたかもしれない。こういう話はニュースで聞いたことがあったが、自分の実家で目の当たりにするとは思っていなかった。

5千円しか払わなかったことを、妻に言われた

包装したお礼の品と、手紙を入れた封筒

そのとき、手元に現金はあまりなかった。言われたとおり、5千円だけを払った。

家に帰ってそのことを話すと、妻に言われた。そんなに急に来てもらったのに、なぜもう少し払わなかったのか、と。

言われてみれば、そのとおりだった。私の父も、大工という職人だった。急な頼みで駆けつけてくれる職人に、言われた額だけを払って済ませてよかったのか。父のことを思い出して、しまったと思った。

造園屋さんに訳を話して、水道屋さんの住所を教えてもらった。そして、お礼の品に手紙を添えて送った。

水まわりで業者を呼ぶ前に、確かめておくこと

国民生活センターは、水まわりの修理などで高額な料金を請求されるトラブルについて、注意を呼びかけている。インターネット広告の金額をうのみにしない、地元の工務店や自治体の管工事組合など、信頼できる業者を探しておく。作業を急かされたり、次々と高額な作業を勧められたりしたら断る。料金や作業内容に納得できなければ、その場で支払わない(国民生活センター「水回り修理『950円~』のはずが…数十万円の高額請求に!」)。困ったときは、消費者ホットラインの188番で、近くの消費生活センターにつないでもらえる。

今回の私の場合を、それに重ねて並べてみる。

確かめること我が家で起きたこと次に同じことが起きたら
業者の見つけ方地域名で検索し、口コミの評判が良さそうなところを選んだ口コミだけで決めず、地元で頼んだことのある人に聞く
見積もりの前に、現場を見たか業者は排水ますも開けずに、話して帰った見ていない見積もりでは決めない
金額の中身確認だけで50万円、伐採が要れば100万円ほど何にいくらかかるのか、内訳を聞く
別の人の意見造園屋さんがおかしいと言い、水道屋さんを紹介してくれた地元の業者や知り合いに、もう一人当たる
やり取りの窓口は誰か現場は母が応対し、結果とやり取りは私にと先に伝えてあった窓口は家族にすると業者に先に伝え、親にはその場で返事をしないよう話しておく
断り方返事を保留し、別の業者が決まってから丁重に断った親が一人でいる家では、その場で強く断らず、家族が電話で断る
詰まりの原因台所から流れた食材のかすだった台所の排水口に、食材のかすを流さないようにする

業者がすべて悪いとは思わない。ただ、一定の数、高い金額を言う業者がいるのは確かだと思う。親が一人で暮らす家では、話を聞くのが親一人になる。だからこそ、家族が電話で話を受けられるようにしておきたい。

実家の修繕をどこまでやるか、誰に頼むかの考え方は、実家の修繕はどこまでやるか|空き家に近い母屋の判断軸にまとめた。業者に頼む前に何を確かめたかは、実家の草刈りを業者に頼む前に確認したことにも書いている。

自分でできたはずのことを、すぐ人に頼んでいた

若いころ、私は父の仕事を手伝っていた。家のことは、たいていのことなら自分でやれた。

今回の詰まりも、自分で見に行っていれば、まず排水口や排水ますを開けて確かめるところから始めたと思う。それなのに、行けないからといって、安易に業者へ電話をかけた。そのことは、今も少し悔やんでいる。

家の傷みを自分の手でどこまで確かめられるかは、実家の天井裏から、キイキイと音がするのときにも考えた。

今回助けになったのは、地元の人のつながりだった。庭木を頼んでいた造園屋さんが、金額のおかしさに気づき、知り合いの水道屋さんにつないでくれた。遠くから業者を探す私には、それができなかった。

実家のことで急に人を呼ぶ日は、また来ると思う。そのとき最初に電話をかけるのは、検索で見つけた業者ではなく、話を聞いてくれる地元の誰かにしたい。

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